―前田畳製作所がある場所はこんなところですー

 

三木工場は酒米山田錦が特産の吉川町実楽にあり、「実楽」という地名は日本酒の銘柄にもなっています。そんな酒米の田んぼに囲まれている三木工場。祖父による創業時は畳の芯材となるワラ床を作っていました。

播州のワラ床は品質が良く「播州床」といって、全国的にも有名でした。やはりこの地域は稲(米)にとって土壌が良いのでしょう。小さな頃は近所の田んぼにワラの買い取り(ワラトリ)に連れられていきました。積まれたワラを崩して遊ぶので、父によく叱られたものです。祖父には柿の木に縛られ、大声で泣くたびに近所のおばちゃんに「またか、今日は何した?一緒におじいさんに謝ったるわ」と声をかけてもらって。そんな私の故郷でもあります。
畳店としては、祖父、父を経て60年。今は、神戸、西宮でもお店を営ませていただいていますが、原点はこの場所です。

(前田)

10月ごろは山田錦の稲穂に囲まれます。

各酒造会社の旗が並んでいます。

工場の裏山からの風景。春の桜並木(北谷川の両脇の土手に3km続く)